履き心地がいいのはクッションのおかげ
紳士靴やパンプスが履いていて疲れるのは、【革靴】だからでしょうか?とはいえ、スニーカーだからといって必ずしも疲れにくいわけではありません。
極端な話、500円くらいのノーブランド品のスニーカーを履いていると、足の裏や関節が痛くなってきたりします。ニューバランスのスニーカーに搭載されているクッションテクノロジーは種類が豊富で、どれも履き心地は最高です。
代表的なクッションを知っておくとスニーカー選びがラクに、もっと楽しくなります。
ポイント
ニューバランスのスニーカーは、足がとっても疲れにくい事に定評がありますが、ミッドソールのクッションテクノロジーに秘密がありました。
ミッドソールとは?

ミッドソール、アウトソールを解説
ミッドソールとはアウトソール(靴底)の真上にあるクッションの部分で、一般的に「クッション性が良い」とされるのはこの部分です。
アウトソールは、地面に付く接地面のソールのことを指します。いわゆる、靴底とか言ったりします。
ニューバランスのミッドソール5種を説明
ABZORB(アブゾーブ)

ABZORBを図解
ほぼ100%衝撃を吸収したのち、その衝撃を反発に変えてくれる。
こちらのスニーカー、990v2には前足部(つま先)とかかとに【ABZORB】が搭載されています。
アジア生産の廉価版にも搭載されていることもありますので、「このスニーカーはコスパがいいかも!」と思っていただいて大丈夫です。
フルレングス(ミッドソールまるごと全体)がABZORBのモデルも、もちろんあります。
代表的なモデル
C-CAP(シーキャップ)
劣化抑制&クッション性を両立している圧縮形成されたEVA。
【EVA】とはエチレン・ビニール・アセテート樹脂を調合したスポンジ素材のこと。
世の中の靴の大半はEVAを使っている、と言い切れるほどEVAは身近な素材です。そのEVAをギュッと圧縮することで加水分解や経年劣化に強くなり、クッション性も向上しているのが【C-CAP】
体重がかかるとシワが付きやすいのがちょっと気になりますが、履いた時の柔らかさがとても好きです!
代表的なモデル
FRESH FOAM(フレッシュフォーム)

FRESH FOAMを図解
ハチの巣構造が、誰が履いても同じクッション性・正しい足運びをサポート
ミッドソールの表面にハチの巣のような凹凸がある。

フレッシュフォームの凹凸
メモ
- 外側は凹
- → 負荷がかかると潰れやすい。クッション性◎

フレッシュフォームの凹凸
メモ
- 内側は凸
- → 負荷がかかっても潰れない。安定性(ブレにくい)◎
この性質を利用しているので、どんな体格の人が履いてもクッション性と歩行安定性が変わらない。従来のようにミッドソールの素材を何枚も・何種類も組み合わせなくても、1枚で解決できてしまうのがフレッシュフォームの強みです。
代表的なモデル
- FRESH FOAM採用の代表モデルはZANTE
など。
- 軽いのでランニングシューズ、フィットネスシューズに搭載されている傾向が多いです。
REVLITE(レブライト)

REVLITEを図解
軽量性・耐久性・クッション性の三拍子が揃っている
軽さはNB随一と言われるだけあり、軽すぎて、心配になるくらい軽いです。
アジア生産モデルによく見られるため、チープな印象を持たれがち。ですが、軽量化のためにハイエンドモデルのスニーカーにも搭載されていることも。
フレッシュフォームよりも反発弾性がマイルドで、軽いのに1日履いても疲れないので、私はかなり好きです。
ENCAP(エンキャップ)

ENCAPを図解

エンキャップ構造を図解
エンキャップの構造を簡単に説明すると、
【EVAを、耐久性をもたせた頑丈なポリウレタンで囲っている】
という感じです。かつてラルフローレンが「雲の上の履き心地」と例えたM1300のミッドソールはエンキャップでした。
代表的なモデル
代表的なモデルだと、誰しもが街で見たことがあるML574シリーズはエンキャップが搭載されています。
実は、私が最初に感動したのはML574のエンキャップでした。履き心地が良いことにビックリして思わず家を出て散歩をしたくらいでした。笑
テクノロジーは目を凝らすとすぐ分かる
今回はニューバランスのスニーカーの代表的なミッドソールテクノロジーをご紹介しました。
「どこを見たら分かるんですか!?」とちょっと不安な方もいるかもしれません。ミッドソール部分に、プリントされているか、目立たない感じで刻印されていますので、手に取ってグルっと見てみてください。

目立たないのでデザインを邪魔しない

ミッドソールではない所にプリントされていることもある
まとめ
ミッドソールテクノロジー | ABZORB(アブゾーブ) | C-CAP(シーキャップ) | FRESH FOAM(フレッシュフォーム) | REVLITE(レブライト) | ENCAP(エンキャップ ) |
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特徴 | ほぼ100%衝撃を吸収したのち、その衝撃を反発に変える。 | EVAを圧縮成型することで経年劣化に強くなり、クッション性も向上。 | ハチの巣構造になっている事で誰が履いても均一のクッション性を期待できる。 | 軽量性・耐久性・クッション性の三拍子が揃う。ランニングシューズなどによく使用される。 | 馬蹄のような形をしたポリウレタンの中にEVAが封入されているクッション構造の名称。 |
メリット | 衝撃吸収性の高さ。 | 加水分解に強い。 | 単一素材で軽い。 | 軽いのにすべてを兼ね備えている。 | 安定性と衝撃吸収性に特化。 |
代表的なモデル | M1700、CM1700 | M576 | ZANTE その他搭載モデル | HANZO | ML574 |