新しく買ったスニーカーの表面から糸が飛び出していたら、焦りますよね。
せっかく楽しみにしていたのに、残念な気持ちに・・・。
でもそれ、簡単になんとかできます。
靴を作っていた経験がある私が、靴の構造を踏まえながら、簡単にお手入れできる対処法をお伝えします。
ほつれの種類

まず、今回言うところの対処できるほつれの種類は、靴の表面にピョンピョン飛び出した糸の事を指します。
ステッチが途切れているものや、それによって生地が剥離しかかっているものは、自分ではどうにかできません。
ハサミで切らないで糸処理する方法
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1用意するもの
- 糸切りはさみ(持ち手が無いやつが絶対オススメです)
- 小さめの目打ち
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2糸がとびだしている箇所の裏側を確認
裏側(靴の内側)からもステッチ(ミシンの糸目)が見えていたら、飛び出している糸をハサミで切断せずに直せます。
逆に、裏側から見えていない場合は出ている糸を切断するしかないので、後述します。

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3裏側の糸を優しく触る
表に飛び出している糸の真下の、同じ色の糸を、裏側から引っ張っていきます。
表に出ていた糸がするっと抜けると思います。
返し縫いの所など、糸がダンゴになっていて、引っ張りにくい時は目打ちを使って糸を引いていきます。
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4Finish
靴の表面から糸が消えました!
最初に比べると断然キレイで嬉しい気持ちになります。
引きで写真を撮るとビフォーアフターが分かりづらく、写真だと全く伝わらないのが残念・・・。
たったこれだけの事で本当に見違えるので、全人類やってみてほしい。
ハサミで切って糸処理する場合
靴の内側からステッチが見えていない場合は、前述した通り、ハサミで切るしかないです。
例えばタンや、かかとのライニング付近などの袋縫いになっていて裏側から糸を触れない箇所を指します。


細かい作業がストレスなくできるので、糸切はさみがオススメです。
もしくは刃先が超小さいハサミでも。
BEFORE
AFTER
海外から取り寄せたM920の、タンの刺繍の糸が数箇所浮いていたので、ハサミでギリギリを切りました。
しばらく経ちますが、そこから解けたりはしていないです。
BEFORE
AFTER
履き口のトップラインの糸が隙間から出ていたので、出ている分だけ切りました。
更にひと手間加えるなら、切った糸の先をライターで一瞬炙れば糸が溶けてしっかり止まります。
革を焦がしてしまったりする可能性があるので、上手くできる自信がある方はやってみてください!
直せない不良は返品・交換
返品・交換の対象になるボーダーライン
ステッチが途中で途切れていたり、生地(革や布)が剥離しかかっているものは、新品ならば交換の対象になる可能性は高いです。
何回も履いているものは、交換の対象にならない可能性のほうが高い。
だいたいどのお店・どの靴屋さんでもその基準である事が多いと思います。
なので、履きこんだものは近隣のお直し屋さんなどに持っていってみる事をオススメします。
最後に

インターネットでお買い物をすると、実際に商品を見ないで買う事になるので、手元に届いた時にビックリすることがあるかもしれません。
- 海外から取り寄せたので、もうどうする事もできない
- なんとなくモヤモヤする・・・
自分の靴の糸を始末しながら、「もしかしたらガッカリする人や、どうしたらいいのかと考えてしまう人がいるかもしれない。」と思ったので今回記事にしてみました。
私自身、海外から個人輸入したM920の糸が靴の表面から飛び出しまくりだったので、全て処理しました。
(今回たまたま多かったです)
ちょっとだけ靴の世話をしてあげると更に愛着が沸きます。
普通ならハサミで切ってしまう所を、裏から引っ張ってあげる。たったこれだけで信じられないくらいキレイな見た目になります。
ただ単に切ってしまうと、ギリギリまで切っても糸の先が見えたままですが、引っ張ると完全に見えなくなるので全然違います。
私は革靴を作っていた時、綺麗に作れる器用なタイプではなかったので、"いかにキレイっぽく見えるか"に全力を注いでいました。(笑)
その時にこのような糸処理はマストでやっていたので、多くの方に気軽に試していただきたいです。
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